皆様こんにちは。
東京・目黒のインテリアショップ、brunch+time(ブランチ プラス タイム)です。
当店のメイン商品、耳付きテーブル。
形は「一枚板」「ブックマッチ」「耳付き接ぎ」と3種類をご用意しております。
一枚板と耳付き接ぎは名前からも想像できる通りですが、
「ブックマッチ」はご存知でない方もいらっしゃるかもしれません。
ブックマッチとは、もともと一本の木を製材した際に隣り合わせだった2枚の板を、
本の見開きのように開いて、繋ぎ合わせたテーブルのことを指します。
木目が繋がった隣同士の板を開いて並べることで、シンメトリー(左右対称)の木目が現れます。
同じ木目を持った一枚板が左右対称に2枚並ぶ様子、中央のスリットなど、
一般的なテーブルではあまり見かけないデザイン性の高さが魅力ですが、
そのあたりは「耳付きテーブルの魅力」ページで紹介しておりますので
今回は、目には見えないブックマッチの魅力を紹介します。
このブログでさらにブックマッチの魅力が伝われば幸いです。
「価値」
前述したとおり、左右対称の木目が特徴のブックマッチですが、
完成までには非常に厳しい管理が必要です。
木材が商品になるまでの間には、乾燥する期間が必要になります。
その期間は少なくとも10年以上。
木には反りや割れといった避けては通れない問題もあり、
乾燥期間中にどこか一か所でも不具合が起きてしまえば、
ブックマッチとしては成立しなくなります。
気が遠くなるほどの時間を手間暇かけながら育て上げたテーブル、
それがブックマッチです。
「シンメトリー(左右対称)の心理的効果」
心理学上、シンメトリーには「誠実さ」「安心感」「美しさ」を覚えるそうです。
整列されているものを見た時は、たしかにそれらの感情を持ちます。
さて無垢材の魅力として、天然木による「温もり」や
何百年という時が作り出した木目の「美しさ」が挙げられますが、
これらはシンメトリー効果と非常に相性が良く、
「無垢材×シンメトリー」を組み合わせたブックマッチテーブルは
見た目の美しさだけでなく、心理的な部分で私たちの心に響く魅力を
秘めているということになります。
「日本の美意識」
最後はシンメトリーの反対、「アシンメトリー」についてです。
日本は古くは縄文時代の土器など、建築や造形にアシンメトリー(左右非対称)を取り入れてきました。
その理由はさまざまですが、そのひとつに「変化」が挙げられます。
時間的変化を念頭におき、「どの瞬間でも美しい」状態を保つためには
元々が不揃いのアシンメトリーが好都合だったと言えます。
時間の経過にあわせて色や光沢の変化がおきる無垢材は、
日本人にとって非常に美意識を感じる素材であり、
ほぼアシンメトリーで構成されている日本の住宅を考えると、
その中で無垢材の変化を楽しむということは日本人の美意識そのものと言えます。
このようにブックマッチはシンメトリーとアシンメトリー、
両面の良さを持ちあわせています。
ちなみに西洋ではシンメトリーへの美意識が強く、
歴史的価値のある建造物等には多く取り入れられています。
ベルサイユ宮殿では宮殿内、庭園にいたるまでシンメトリーのデザインを取り入れ、威厳のある雰囲気を醸し出しています。
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その見た目だけではなく、内面的な美しさを誇るブックマッチ。
都会的な雰囲気にも合わせやすく、モダンな印象に仕上がります。
このブログで少しでも興味を持っていただければ幸いです。
brunch+timeではウォールナット、クルミ、ブラックチェリー、レッドオークのブックマッチを展示しております。
そのどれもが1点ものですので、ご興味がございましたらぜひご来店ください。
ブックマッチとともに皆様のご来店を心よりお待ちしております。