親しみのある、タモの魅力

国産の木材として日本人に親しみのある木のひとつにタモがあります。

BRUNCHで様々な家具の取り扱いがあるホワイトオーク材(ナラ材)とよく似ているのですが、やはりこの木も、昔から家具用材として多く使われてきました。知っているようで知らない、タモ材の魅力に迫ってみましょう。

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ヤチダモの木。葉っぱの形状に特徴があります。

 

<<タモとは?>>

モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹であるタモは、日本でも古くから親しまれている木材です。家具用の「タモ材」は、ほとんどの場合、ヤチダモのことを指すのが一般的です。湿地などの湿り気の多い谷地(ヤチ)に生えることから、ヤチダモと呼ばれています。

根が冠水しても生き続けることから、水没する可能性のある場所、人造湖や河川敷などに植えられていることもあります。

非常にねばりが強く、バットやラケット、スキーの板などに多く使われてきました。折ることが難しいほど強靭な性質から、「撓む(たわむ)木」が転じて「タモ」と呼ばれるようになったという説があるくらい、よく「しなり」ます。

タモは比較的硬く、曲げ木の椅子などにはナラ材が多く使用されます。タモ材の近樹種であるホワイトアッシュは曲げ木にも使用されます。

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→CH-0014 PP68 by Hans J Wegner

 

<<産地>>

気温の低い地域に多く分布し、日本では主に北海道で採れます。数が減ってしまった現在では植林も盛んではあるものの、現在日本国内に流通している建築材料や家具用材のタモの多くは、中国やロシアなどからの輸入材です。

戦後の復興期に運動用具材として多く伐採されたことから、野球関係者の手で植樹するプロジェクトも催されているようです。感謝の気持ちを持って森林と接するということは、家具業界の一端を担うBRUNCHとしても大切にしたい「思い」です。

 

<<色合いと木目>>

タモの色合いは、「白木の女王」とも呼ばれるほど、とても美しく味わいの深い色合いが特徴です。そして、ともに「ナチュラル系」と形容されることが多いナラ材とよく比べられます。

並べて見てみましょう。

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こちらがタモ材です。

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そしてこちらがナラ材です。

少し縮尺が違うので目の細かさに差が出てしまっていますが、こうして接写してみてみると、ナラ材には筋のような木目があるのが見えます。柾目で板をとると、ナラ材には虎斑(とらふ)と呼ばれる模様が現れます。ナラ材とタモ材はこの部分で見分けられます。

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タモは、木目が通直でとても素直な材料と言われています。心材と辺材の色の差が少なく、また、節も多くないので綺麗な材が安定してとれます。イメージ通りの出来が期待できるので、家具製作の現場からは絶大な信頼を寄せられている優等生でもあります。

 

<<タモ材の家具>>

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→TA-0305-TM 耳付きダイニングテーブル(タモ材)
木目が直線的なタモ材でテーブルを作ると非常に美しい天板を楽しめます。耳付きのダイニングテーブルを選べばさらに大自然の息吹を感じるようです。

 

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→TA-0095 LDテーブル

タモ材のLDテーブルでお部屋をコーディネートすれば、まるで森の中で暮らしているような安心感を得られます。

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このテーブルの素晴らしいところは何といっても、その木目を生かして、まるで一枚板のように接ぎ合わせているところ。
木目でデザインできるのも、タモの、材としての安定感、そして信頼感の成せる業ですね。

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→CH-0232 オーダーベンチ(写真はホワイトオーク)

その美しい木目をたっぷりと楽しみたいのなら、タモ材のベンチはいかがでしょう。ご希望のサイズにお作りいただけるオーダーベンチなら、合わせるテーブルのサイズを選びません。キラリと光るアイデアが満載の、とても使いやすいベンチです。

 

<<タモ材に合わせるチェアの組み合わせ>>

上記でお話した通り、とても似ているタモ材とナラ材は、組み合わせてみても統一感が感じられます。

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自然の中でゆったりとくつろぐ、そんな空間になります。

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→TA-0305-TM 耳付きダイニングテーブル(タモ材)
→CH-0194 チェア(板座)
→CH-0195 チェア(布座)

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タモ材のベンチとナラ材のチェアでも素朴で素敵なダイニングセットになります。二本脚のテーブルを選べば、ベンチの出入りも楽になり使いやすく、さらにサイズを合わせればテーブルの下に収納することも可能です。

→TA-0305-TM 耳付きダイニングテーブル(タモ材)
→CH-0232 ベンチ
→CH-0224 サイドチェア
→CH-0225 アームチェア

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木目は通直、節は少なく、材料としてバラツキが小さい。特徴がないのが特徴というタモ材は、みなさまの暮らしに取り入れられ、それぞれの生活で彩られる素材です。

そんな素直さがとても親しまれている(ともすれば、非の打ち所のない!)タモ材の魅力を感じていただけたでしょうか。派手ではない、ちょっと控えめなこの木を、ぜひBRUNCHで探してみてください。

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