クルミという木をご存知ですか?
食べ物としてのクルミは知っていても、クルミの木となるとあまりイメージが沸かないかもしれません。
BRUNCHでも耳付きテーブルやベンチ、スツールはご用意がありますが、一般的にはあまり知られていない木だと思います。
ですが実際は濃い色と明るい色のいいところを両面持ち、なおかつベーシックな色合いであわせやすいとても優れた樹種です。
実際ご覧いただくと、優しい雰囲気で多くのお客様にお気に召していただけますので、今回はクルミの魅力を紹介したいと思います。
<<クルミとは?>>
クルミ科クルミ属でクルミの種子がなる木です。木材として使用されているクルミは、種子が広く市販されているテウチグルミやシナノグルミではなく、日本やロシアなどに分布している「オニグルミ」を指します。
ちなみにオニグルミの種子は殻がとにかく堅く、破片が鋭利になることから東洋ゴム工業(トーヨータイヤ)に評価されて、スタッドレスタイヤ(「ガリット」シリーズ)の素材として用いられるようになったそうです。
<<木材としての特徴>>
クルミの木は標準的の硬さ、重量で靭性(粘り強さ)があり狂いが少ない点が特徴です。その特徴をいかして世界中で銃床に使用されており、日本でも昔は銃床にオニグルミが使用されていました。有事の際に使用するために昔は学校や病院などの施設にオニグルミが植えらていたそうです。
<<クルミとウォールナット>>
クルミは英語で「walnut(ウォールナット)」といいます。
ウォールナットといえば、とても人気のあの木を思い浮かべると思いますが、
実はあのウォールナットもクルミ科のいわば親戚のような木です。
□オニグルミの一枚板
□ブラックウォールナットの一枚板
通常、家具においてウォールナットとは北米産の「ブラックウォールナット」を指し、クルミは日本やロシア、中国産の「オニグルミ」を指します。
色合いからはとても同じウォールナット(クルミ)と呼ばれる木には思えないほど違いがあります。
もちろん色以外にも強度や重さなど違いはありますが、
よく見てみると木目などは似ており、やはり色が与える印象が大きいようです。
ウォールナットより少し明るめの木がいい!という場合にクルミはうってつけだと思います。床や他の家具の色合いにあまり左右されない、合わせやすさが魅力の木です。
<<色合い・木目・質感>>
ミルクティーのような優しい色合いは、程よく落ち着きがある、ホッとする色合いをしています。ブラウンをベースとしたクセのない色合いで、柔らかな雰囲気の家具に仕上がります。
木は組織の大部分を占める導管の並び方により、「環孔材」と「散孔材」に分けられ、オニグルミは導管が不規則に並ぶ散孔材に分類されます。
導管が細い散孔材は、木目の主張が穏やかでつるつるとした手触りが特長ですが、オニグルミは散孔材の中でも比較的太い導管を持っているため、程よく木の質感を感じることができます。
これらがあわさることで生まれる優しく柔らかな雰囲気は、実際に見て、ふれることでさらにその魅力が伝わりますので、ぜひご来店いただければと思います。
<<クルミで製作できる家具>>
BRUNCHでは耳付きのテーブルを中心に、同じく耳付きのベンチやスツールをお作りしております。
黒やモダンなデザインとの相性も良く、程よく肩の力が抜けた印象になります。
耳付きテーブルの商品ページを見る
テーブルとベンチを耳付きのクルミ材で製作したダイニングセット
残念ながら常時展示はありませんが、耳付きの天板を使用したクルミのキャビネットです。材料次第ではこういった家具も製作できます。
オニグルミは比較的寒い地域で育つ木で日本では長野や東北地方が有名です。
ブラックウォールナットほど流通が安定していないため、お選びいただける家具も少なく、幅広の材料が必要な耳付きのテーブルも常にご用意があるわけではありませんので、気になるクルミのテーブルがあればぜひご検討ください。
<<テーブルの脚>>
クルミは木脚の四本脚と貫きを入れた二本脚なら、天板と同じくクルミ材で製作できますので、まとまりのあるテーブルになります。
定番の角柱脚から少し変わったデザインの四本脚もございます。
鉄脚は黒がおススメです。
ウォールナットの雰囲気は好きだけど、もう少し明るい色が・・・という時には鉄脚+黒のモダンな合わせがぴったりです。
<<クルミと相性のいい木>>
クルミはいわゆる中間色にあたるため、組み合わせる他の家具の色合いを選ばない合わせやすさが魅力です。
その中で明るい樹種ではあれば、さまざまな家具で製作できるホワイトオーク、
濃い色であれば同じクルミのブラックウォールナットがおススメです。
ホワイトオークなど明るい樹種とあわせるとナチュラルさが際立ちます。
ブラックウォールナットとの組み合わせ。
似た雰囲気の木目を持っているので、色のコントラストがつき落ち着いた中に動きが生まれます。
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いかがだったでしょうか。
皆様ご存知のクルミですが、家具としてのクルミは灯台下暗しのような存在かもしれません。
この機会にクルミの魅力が伝わり、興味も持っていただければ幸いです。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。